Exchange / POP / IMAP 接続の違いについて
Exchange Online での Outlook クライアント構成における各接続方式 MAPI / POP / IMAP の違いについて個人的に苦手だったので整理した内容を残しておきます。
MAPI 接続 (Exchange接続)
Exchange 接続 (自動アカウント セットアップによる接続) はメールだけではなく、予定表、タスク、連絡先の同期が可能なプロトコルとなります。データはローカル上に OST ファイルとしてキャッシュデータが作成されます。
基本的に Exchange Online サーバーに作成したすべての情報を確認することが可能というところが特徴となります。
また、DNS の CNAME レコードへ Autodiscover の登録することで Outlook クライアントに対し、サーバーの設定値などの入力は不要となり、ユーザーのメールアドレスおよびパスワードのみでプロファイルを作成することが可能となります。
POP 接続
POP 接続は、 [受信トレイ] もしくは [Inbox] へ受信したメール アイテムのみ同期する動作となります。
ダウンロードしたデータは、ローカル上に PST データが作成され、保持されます。
また、予定表、タスク、連絡先については同期されず、他ユーザーの予定表の確認なども不可となります。
IMAP 接続
IMAP 接続は、受信トレイだけではなく、すべてのメールフォルダーの同期が可能であり、そのデータはローカル上に OST ファイルとしてキャッシュデータを保持します。
また、POP 接続と同様に予定表、タスク、連絡先については同期されず、他ユーザーの予定表の確認なども不可となります。
MAPI 接続で利用できて POP / IMAP 接続で利用できない機能
Outlook クライアントは、Exchange (MAPI) 接続で利用可能であり、POP / IMAP 接続では利用不可の機能があります。
以下の機能については、POP / IMAP 接続では利用不可。
・ アイテム保持ポリシーの適用 (O365管理センターとOutlook on the Web からは可能)
・ 代理送信
・ 共有メールボックスの閲覧
・ 予定表の共有
・ グローバルアドレス帳の参照
POP / IMAP / SMTP 接続時の設定値
POP / IMAP / SMTP 接続時のサーバー名、ポート番号、暗号化方法の設定値は以下の通りとなります。
プロトコル | サーバー名 | ポート | 暗号化方法 | 備考 |
POP | outlook.office365.com | 995 | TLS | TLS Version 1~1.2 |
IMAP | outlook.office365.com | 993 | SSL | TLS Version 1~1.2 |
SMTP | smtp.office365.com | 587 | TLS (最新の場合 STARTTLS) | TLS Version 1~1.2 |
参考にしたページ